この物語は真実であり、恐ろしい。シリアのラッカでイスラム国が支配していた時代、複数の 女性の家を鉄拳で支配していたモロッコ人女性ファイタ・メジャティ、通称ウム・アダムの物語である。具体的な名前は出てこないが、ルブナ・アザバルが彼女を演じるマレイケ・エンゲルハルト初の長編映画『Rabbia』は2024年11月27日公開。
19歳のフランス人女性ジェシカ(ミーガン・ノーサム)は、新しい人生の約束に突き動かされ、ダーイシュに参加するためシリアに向かう。2014年6月にラッカに到着した彼女は、女性たちの家のひとつに入り、やがてカリスマ的なディレクターであるマダム(ルブナ・アザバル)の虜になる。
教え込まれたヨーロッパの若者 たちが、より良い生活を求めてラッカに行くというテーマは、過去10年ほどの間に、映画やシリーズという形で、程度の差こそあれ、何度も扱われてきた。そして『ラビア』の最初のパートは、荒廃した巨大な邸宅に、かわいらしく、のんきで、無頓着な少女たちが牧歌的に暮らす様子を描いている。
ダーイシュの戦闘員の妻になることを運命づけられた女性たちの家の中である。そして、彼女たちが(男性がいないときは)ヨーロッパ風の服装をしていること、タバコを吸うこと、未来の夫のハートを射止めようと大胆なランジェリーを試着することさえあることを、集団の想像とはかけ離れたシーンで発見し、衝撃を受ける。
しかし、ジェシカの到着時に ウム・ラビア(「怒り」)と改名された約束の夫が戦死し、遊びの時間は終わりを告げる 。そして映画は、マダムとジェシカの間に 倒錯的な関係が生まれるにつれて、恐ろしい閉鎖的な設定へと移行する。説教好きで支配的、狂信的で残酷なルブナ・アザバルは、金と苦痛を与えたいという欲望に突き動かされる全知全能の摂政という役を見事に体現している。
そして、スタンフォードの実験に倣って、 拷問者がどのように作られたかを説明する。数週間にわたる虐待と剥奪、そしてミーガン・ノーサムの見事な演技を経て、ジェシカは被害者から拷問者になる。
マレイケ・エンゲルハルトの映画は、現在もアル・ホル難民キャンプに収監されている、洗脳された女性たちの擁護を(カードという形で)訴え、希望の光で幕を閉じる。
もうすぐだ!
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