絵のように美しいモンマルトルは 、往時の魅力が生き残り、パリの流行の一部となっている パリのスポットのひとつである。この小宇宙の中で、この界隈のナゲットは、互いにフォローし合い、似て非なるものである。有名なビュートの麓にある、私たちのお気に入りのレストランを紹介しよう。
プチ・フルールの温かみのある繭のような店内は、典型的なパリのビストロを彷彿とさせ、現代的なインダストリアルと花のタッチが加えられている。オープンキッチンでユーモアたっぷりに働く笑顔のスタッフのおかげで、キッチュでなくともヴィンテージな雰囲気に浸ることができる。
ここは、アメリカ・ジョージア州出身のノーマン・シェフの本拠地である。原点に忠実な彼は、季節ごとに変わるメニューで、ビストロノミクスの要素を取り入れた 情熱的な料理を提供してくれる。前菜/メイン、メイン/デザートが37ユーロ、前菜/メイン/デザートのフルメニューが42ユーロ。スモーキーな料理が好きな人には、日本のバーベキュー、有名な ビッグ・グリーン・エッグで調理された50種類の味のニュアンスがある。
今回の訪問では、クリーミーなブロンド人参、そば粉のチップス、グルメなゴカイが入ったプチ・フルール風Oeuf Parfaitを陸と海の間の前菜として試食することができた。また、とろけるような食感のオーバックビーフのたたきや、ピリッとした風味のチャードのチミチュリも気に入った。
最後に、よりフレッシュで軽いものを求めるなら、燻製リッコタ、マイヤーズレモン、ペーストを添えたソワソン豆は、プティット・フルール料理の入門編として最適だ。ワイン好きの方には、ノーマンのパートナーでレストランを担当するトグニが、情熱にも燃えるアドバイスをしてくれる。
そしていよいよ料理の本題に入る。どの料理も、バーベキューのコンセプトを心地よく洗練された形で再解釈している。私たちのお気に入り、鴨の胸肉は外せない。もちろんロゼで提供されるが、この肉の自然な風味にマッチしたスモーキーな香りが豊かな風味を引き立て、その品質の高さを物語っている。おまけにこのレストランでは、素朴な雰囲気の3度焼きチップス、肉汁、そして私たちが大好きな甘くて香ばしいひねりを加えたチャツネを添えてくれる。
バーベキューが肉好きのためだけのものだなんて誰が言った?プチ・フルールは違う。かぼちゃのバーベキューのように、直火での調理はベジタリアン料理にも使えるのだ。中に入っているのは、とろける黒豆、イシニークリーム、コリアンダー、トルティーヤチップス、ハスアボカド入りのベジチリ。これは、シェフのクリエイティブな精神と厨房で彼を突き動かす情熱が反映されたレシピだ。
ディナーは始まりと同様、軽いタッチで終わる。お皿の上に絵が描かれたかのような、 解体されたレモンのメレンゲタルトを、お祝いの季節に響くスパイシーなジンジャーとシナモンのカレー、砂糖漬けの金柑とともにシェアする。全体として、甘さ控えめで、回帰的な構成だ。
こうしてプティット・フルールという レストランは 私たちの支持を得ることができた。雰囲気の良い温かい場所で、バーベキューの決まり文句を打ち破るような茶目っ気たっぷりのタッチで、私たちの感情に響くテイスティング・エクスペリエンスを提供してくれるのだ。というわけで、パリ18 区にある注目のレストランをご紹介しよう!