パリ同時多発テロをどう語る?ここ数年、ネットフリックスのドキュメンタリーシリーズ『Fluctuat nec mergitur』からセドリック・ヒメネス監督の警察再建作 『Novembre』まで、多くの映画がさまざまな角度からこのテーマに取り組んできた。ルヴォワール・パリ』は、犠牲者とその復興に焦点を当てている。アリス・ウィノクール監督は、バタクラン襲撃事件の夜に兄が生き延びたことに触発され、犠牲者の回復力とその防御メカニズムを伝えたかったと語った。第48回セザール賞授賞式では、ヴィリジニー・エフィラが女優賞を受賞した。
ヴィルジニー・エフィラ演じるミアは、ある晩、ブラッスリーに偶然居合わせた。それから数週間、彼女はその恐ろしい夜の記憶がほとんどない。そこで彼女は、何が起こったのかを解明し、最終的に元の生活を取り戻すために調査を決意する。
その時代を生きた人々にとってはまだ最近のことである題材を取り上げることで、『ルヴォワール・パリ』はあらゆる場面を揺さぶる。まだ生々しい傷が嫌な記憶を呼び起こし、深い感動を呼ぶ。ミアが知り合った他の被害者たち、そしてそれぞれがそれぞれの方法で心的外傷後遺症を治療しようとする被害者たち、あるいはもう明らかに彼女を同じようには見ていない彼女の愛する人たち。
息詰まるような音響から、映画でこれほどまでに描かれたことのないパリの撮影まで、この映画を支える技術的な仕事は天才的だ。また、最高の役柄を演じたヴィルジニー・エフィラ、被害者の一人を演じたブノワ・マジメルを筆頭に、天才的なキャストを誇っている。カンヌ国際映画祭の 監督週間で上映されたこの作品は、今年の私たちのお気に入りのひとつである。
予告編