ソニーの主力ゲーム機であるPS5は、2024年4月の会計年度開始時に「ライフサイクルの最終段階」に入る予定だ。この情報は、ソニーの 松岡直美上級副社長によって明らかにされた。Covid-19が大流行した2020年11月に発売されたPS5は、発売から5年目を迎えようとしている。ブルームバーグが捉えたこの事実は、家庭用ゲーム体験を再定義したゲーム機の歴史に新たな章を開くものだ。
発売以来、PS5は大成功を収め、世界中のゲーマーに新時代をもたらした。しかし、松岡直己社長によると、ソニーは収益性と販売台数のバランスを取るため、「プレイステーション 5のハードウェアの年間販売台数は、来年度から減少に転じると見込んでいる」という。来年度に予定されているこの移行は、ゲーム機の将来と、メーカーがゲーム機の愛用者に何を用意しているのかという疑問を投げかけるものだ。今年度末までに2,500万台から2,100万台へと販売台数見通しを引き下げたことは、この新たな戦略的方向性を物語っている。
ソニーは2025年4月まで、主力フランチャイズに基づく大型タイトルの発売を予定していない。そのため、ファンは『スパイダーマン』、『ゴッド・オブ・ウォー』、『ラスト・オブ・アス』、『デス・ストランディング2』といった待望の続編を待たなければならない。とはいえ、『ステラブレイド』や『ファイナルファンタジーVII リバース』のようなサードパーティ独占タイトルはもちろんのこと、小規模とはいえ新作ゲームのリリースを諦めたわけではない。ソニーはすでに、PS5に続く次のイノベーション(おそらく2027年か2028年頃)に向けて準備を進めているようだ。
しかし、注意してほしい。PS5の「最終段階」の発表は、ゲーム機の即時終了を意味するものではない。ここで言っているのは、絶えず進化する市場におけるソニーの戦略の方向転換である。ソニーはどのように自らを改革し、インタラクティブ・エンタテイメントの未来を切り開き続けることができるのか。それを見守りたい。