サン・オーギュスタン教会は近年改修工事が行われており、2018年の年明けにパリジャンたちが新たな光を再発見した。この機会に、ちょっと...意外な建築のこの教会の歴史を振り返ってみよう。
サン・オーギュスタン教会は、1860年から1871年にかけて、マレシェルブとオスマン大通りが交差する、宗教建築としてはかなり奇妙な場所に建てられた。第二帝政期まで、この地区は貧しさから「小ポーランド」と呼ばれていた。ナポレオン3世とオスマン男爵がこの地区の改造を担当し、やがて現在のブルジョワ地区になった。
このプロジェクトを任されたのは、レ・アールの建築家として有名なヴィクトール・バルタールだった。バルタールはパリの教会の改築には慣れていたが、教会建築のプロジェクトはこれが初めてだった。
当時、金属は未来の素材と考えられていた。サン・オーギュスタン教会は、石で覆われた金属フレームで建てられた最初の大きな教会だった。バルタールは金属をカモフラージュしようとはしなかった。
ノートル=ダム=デュ=トラヴァイユ教会ほどではないが、構造は同じである。内部はヴォールトの高さで骨組みが見える。教会の柱は 金色の鋳鉄製で、多色の天使で飾られている。これらすべてのディテールが、サン・オーギュスタン教会に、工業様式と古典様式の中間のような、奇妙で雑然とした外観を与えている。
身廊はロマネスク様式、聖歌隊とドームはビザンチン様式、聖母マリアはアンティーク様式、ポーチはネオ・ロマネスク様式である。サン=オーギュスタン教会の外観は、 印象的なバラ窓(最新の修復工事以降は 金箔で覆われている)や美しいフリーズなど、ロマネスク・ビザンチン様式を見事に反映している。
つまり、サン・オーギュスタンはパリの他の教会とは違うのだ。古典芸術と 近代的な金属加工技術が融合し、今日に至るまでその魅力は失われていない!