ガリエラ宮は、おそらく首都で 最も美しい美術館のひとつである。これまでは、ダリダへの感動的なオマージュや 、最近ではガブリエル・シャネルに関する魅力的な回顧展など、一時的な展覧会のためにのみ開館していた。この文化センターは、常設コレクションをあらゆる世代のパリジャンに開放するため、改修と拡張工事を行った。
ファッション・ミュージアムの扉は閉ざされたままだが、 パレの中は活気に満ちている。すでに20万点を超える膨大なコレクションを誇るガリエラ宮に、新たなアイコン的作品が加わったのだ。今回は、歌手のエティエンヌ・ダホが登場。このフレンチ・シャンソンのアイコンが着ていた34着のステージ衣装とストリート衣装は、彼の友人である歌手の エリ・メデイロスによって美術館に寄贈された。
「ステージ衣装は道連れであり、他者になるために身にまとう鎧である。舞台衣装にはあらゆるエネルギーと感情が込められている。舞台恐怖症、ステージに立つことへの焦り、分かち合う喜び、そして比類なき大いなる愛。私たちが受け取るもの、そして私たちが与えるもの 」-エティエンヌ・ダホ
エティエンヌ・ダホは、この寄贈品に自身のワードローブから他の作品を添えることにした。その中には、アニエスベー、ポール・スミス、サンローラン、ディオール・オム、セリーヌなど、アイコニックなファッション・ハウスの作品や、有名なサンジェームスのセーラー服、そして彼と親交の深いデザイナー、エディ・スリマンが手がけた6着のステージ衣装が含まれている。
私たちはそれらを発見するのが待ちきれない。