パリで待ち望んでいたアメリカン・ビストロ !グラン・ブールヴァールに新しくオープンしたココリカンは、フランス系アメリカ人、クリス・ジェラティとグレゴワール・プレティの2人によってオープンし、首都の中心で アメリカ料理に新たな息吹を与えている。その理由を説明しよう。
幼なじみである前者はボストン出身で、壁一面にビアンタウンが描かれていることからもわかるように、後者は サンフランシスコ出身だ。2人ともアメリカ料理に情熱を注いでおり、特に フライドチキンは2人の青春の宝物である。
このドアを一歩くぐれば、パリを離れることなく5500kmを旅することになる。ドレナヴァン・スタジオがデザインしたセンスの良い内装の中には、レッドソックスにちなんだ新聞の切り抜き、写真、そして創業者2人の個人的な宝物(クリスが子供の頃、父親のアパートの廊下で遊んでいた野球のバットなど)が飾られ、ここが本当にアメリカであることを思い出させてくれる。
しかし、装飾に重点を置き、美味しい料理を提供することを忘れているパリの大手食堂チェーンとは異なり、ココリカンはこの2つを組み合わせることが可能であることを証明している。ここでは、鶏肉はノルマンディーの協同農場で放し飼いにされたラベル・ルージュという農場で育てられたもので、できるだけ多くの人に喜んでもらえるようにハラル認証まで取得している。
ドラムスティックや手羽先はそのまま料理として、ささみはパン粉に、骨はスープに、肉はミートボールや細切り肉として使われる。
Festin」(26ユーロ/人)という気の利いたパッケージでは、ピロン、テンダー、手羽先などのミートボールからチキンスープまで、この美しい獣を丸ごと、友人と一緒に食べ尽くすことができる。
旬の野菜は生産者から直接仕入れ、オーガニック、ナチュラル、ビオディナミのワインの大半は小規模なワイン生産者から、クラフトビールは ブラッスリー・デュ・グラン・パリから、紅茶はコダマからと、その他の食材も同様に慎重に調達されている。
ミートボールの串焼き(6.50ユーロ)は最高にジューシーで、ジェラール夫人のソース(コンテ、パプリカ、マスタード、白ワイン)をかけるとさらに美味しくなる。 ピーナッツスープ(5.50ユーロ)は、ピーナッツバターの風味が効いた冷たいチキンスープで、フランス人の舌をそそる。
マック・アンド・チーズ(12.90ユーロ)は、15ヶ月熟成のチェダーチーズとモッツァレラチーズを使い、チーズ感を最大限に引き出している。額にキスされたような心地よさだ。 フライド・チキン・サンドイッチ(12.90ユーロ)も同様で、アメリカン・レシピ(パン粉をまぶしたチキン、コールスロー、ピクルス、レモン・マヨネーズ・ソース)をトーストしたバンズに挟んだものだが、それでも指を舐めてしまうだろう。
バターミルクとミックススパイスに漬け込んでからじっくりと火を通したフライドチキンは、外はカリッと、中はとろけるようなジューシーさで、完璧な味わいだ。
デザートは魅力的だったが(バナナブレッドタタン6.20ユーロ、グランマルニエでフランベしたチーズケーキ8.20ユーロ)、私たちは事実を直視しなければならなかった。もうお腹は空かない!