2025年1月1日以降、イル・ド・フランス全域の地下鉄、 RER、地域鉄道を利用する場合、現在有効な各種運賃に代わり、 2.50ユーロの1回券が発売される。この変更は、特に1回券を利用する乗客にとって、運賃の複雑さに終止符を打つことを意図している。イル=ド=フランス・モビリテのヴァレリー・ペクレッセ会長は、2015年からすでに実施されている ナビゴ・パスの廃止と同様、この改革を「チケット革命」と表現している。
パリ市内では、現行の2.15ユーロから2.50ユーロに値上げされ、1回あたり1.73ユーロだった10枚綴りの小冊子もなくなる。一方、ODチケットの価格が3.20ユーロから5ユーロの間で変動しているパリ郊外を長距離移動する利用者にとっては、この改革は歓迎すべき値下げとなる。
その目的は、パリ中心部であろうと遠隔地であろうと、イル・ド・フランスに住むすべての人々にとって、運賃制度をより明確で公平なものにすることである。バスや路面電車も1回2ユーロの固定運賃となり、運転手から直接購入する場合は2.50ユーロとなる。
この改革が提起した疑問のひとつは、その資金調達に関するものだ。ヴァレリー・ペクレッセによれば、この改革は一見コストがかかるが(年間3000万ユーロの減収)、1〜2%と推定される公共交通機関のわずかな利用増のおかげで自己資金で賄えるはずだという。しかし、野党はこの独立採算の約束に疑問を表明している。また、この措置がイル・ド・フランスのモビリテ理事会内で事前の協議も議論もなく発表されたという事実にも批判が集中している。
定期利用者にとって、リベルテ+カードは魅力的なオプションである。このパスは現在パリ市内に限定されているが、今後はパリ全域に拡大され、運賃もさらに安くなる。カード所有者は、2.50ユーロの移動に1.99ユーロを請求され、2ユーロのバスチケットは1.60ユーロとなる。さらに、異なる交通手段間の乗り継ぎは無料となり、長距離を移動する人にとっては大幅な節約となる。
この改革は、特にパリ市内のみを移動する人など、すべての人に等しく恩恵をもたらすわけではないが、首都以外の移動にとっては大きな簡素化を意味する。