3人のアーティスト、3つの異なる世界パリの中心部にある有名な現代アートギャラリー、ガレリア・コンチヌアはこの春、第4回シスレー賞を受賞したバルバナ・ボジャジ、キューバ人のヨアン・カポーティ、ベネズエラ系フランス人のカルロス・クルス=ディエスの作品を展示している。これら3人のアーティストのインスタレーションは、 2024年5月28日まで無料で鑑賞できる。
まずは1階の バルバナ・ボジャジの 「Ordered Fields」 展から。2021年にパリ美術学校を卒業し、同年にカリル・ド・シャズールヌ賞を受賞した彼女は、この展覧会のために制作した素晴らしい パネル画と近作を展示している。風景画としてアプローチされたこれらの独創的な絵画は、一般的に建築や改築に使用されるパネルに、何層もの色彩を積み重ねた結果である。
少し進むと、 カルロス・クルス=ディエス (1923-2019)の魅力的な展覧会を発見する。The Euphoria of Colour(色彩の陶酔)」と題されたこのインスタレーションは、ベネズエラ系フランス人アーティストによるパリの会場では初めてのものだ。現代アートの重鎮であり、キネティック・アートのパイオニアとされる カルロス・クルス=ディエスは、色彩誘導にオマージュを捧げた極彩色の不穏な作品で目を引く。
この展覧会では、画期的な作品である 「Fisicromía 54」と「Fisicromía 55」(1962年)、「Objeto rítmico móvil manipulable」(1956年)など、アーティストの最も象徴的な作品が展示される。展覧会によれば、これらの作品は「形と色の二項対立の解離と平面の断片化に関する作家の研究の始まりを体現している」という。
最後に、ガレリア・コンティニュアの2階にある、 ヨアン・カポーティの 「エスピナリオ」 展に向かう。パリの会場では初めての個展だ。現代キューバを代表するアーティストであり彫刻家でもある彼の作品のセレクションを鑑賞するチャンスだ。ここでは、移民や国境、表現の自由など、基本的にアーティストの社会政治的考察に関連するいくつかのテーマが探求されている。
主な作品には、この展覧会のために特別に制作された作品 「浄化(strggimento)」(2024年)や、ハバナのアトリエの外で出会った人々の鋳型を使った壁面インスタレーション「Speechless」(2019年)などがある。
ヨアン・カポーティの何が特別なのか?彼は鎖や有刺鉄線、手錠などの金属を再利用し、さまざまな形や大きさに加工している。今回の「エスピナリオ」展では、例えば、木製のパネルにジュートにのこぎりの刃、油、石膏を混ぜた作品 「Sentimientos encontrados」(2024年)や、木製のパネルに麻布に釣り針、釘、油を混ぜた作品「Cortinas de hierro」(2024年)が展示されている。
才能あふれる3人のアーティストの芸術の世界を堪能するなら、2024年5月28日までパリのガレリア・コンティニュアへ。入場無料なので、見逃す手はない!
開催日および開催時間
から 2024年4月2日 へ 2024年5月28日
所在地
ガレリア・コンティニュア
87 Rue du Temple
75003 Paris 3
料金表
無料
公式サイト
www.galleriacontinua.com