イル=ド=フランス・モビリテは、今週末7月30日(火)に予想される暑さのピークに対応するため、パリ地域の公共交通機関の熱波対策を開始する。練炭水の配布、飲料水飲み場の設置、霧吹きによる日陰の設置などは、 2024年パリ・オリンピックの乗客と観客を保護するために実施される数多くの措置のひとつである、とヴァレリー・ペクレッセ地方総裁は発表した。
雨よけに続き、パリ地方に予想される高温に対応するために扇風機が欠かせなくなっている。暑さのピークは火曜日だが、最高気温は40℃に達する見込みだ。
今週月曜日の午後から、SNCFと RATPは 、公共交通機関74 駅で 250万個の練炭水を配布する。この取り組みは、オリンピック以外の夏に通常用意される12万個をはるかに上回るもので、熱波による旅行者への影響を防ぐことを目的としている。段ボールボトルは、主に冷房のない路線で駅員によって配布される。
ヴァレリー・ペクレッセはまた、94の駅に飲料水飲み場が設置され、そのうち32の駅が競技会場に直結していることもパリ2024の重要な遺産であると指摘する。利用者は、地域のオープンデータサイトで、これらの噴水の位置と駅で利用可能なトイレを見つけることができる。
水飲み場もあり、主要駅構内のリレーショップではQRコードで水の無料引換券がもらえる。
乗客の快適性を向上させるため、イル=ド=フランスモビリティーズは、特に競技会場へ向かうシャトルバスの近くに、日陰になる乗客エリアを設置したり、ミストや日除けシェルターを設置したりした。例えば、ヴェルサイユ(Rive Droite、Chantiers、Château)、Chelles、Bussy-Saint-Georgesの駅付近の5つのゾーンに20台のミストが設置される。
2016年以降、IDFMはすべての公共交通機関にエアコンを計画的に導入している。現在、バスの43%、電車の73%、路面電車のほぼ100%にエアコンが設置されている。地下鉄の46%には冷蔵換気が装備されており、2035年までに100%の空調化を目標としている。今大会では、ファンゾーンやシャトルバスの駅周辺で、配達用の三輪車が20万個の帽子、扇子、 水筒を配布する予定だ。
熱波にもかかわらず、鉄道網が維持できるかどうかはまだわからない。今年7月19日、猛暑のためRERのA、B、C線が大混乱に陥った。
熱波時の対策やイル・ド・フランスの熱波対策に関する情報については、ARSイル・ド・フランスのウェブサイトを参照のこと。