パリでは、刹那的であれ恒久的であれ、野外作品には事欠かない。もちろん、1区のビュランの有名なコロンヌ、13区のチェン・ジェンとシュー・ミンの「出現する泉のダンス」、18区のパス・ムライユ、そして最近修復された4区のストラヴィンスキーの泉がある。
2023年12月20日以降、新たな作品がこのリストに加わった。エッフェル塔からほど近い7区のシャルル・フロケ通りにあるこの作品は、チェコ共和国大使館の前に設置されている。問題の作品は 「ヴァーツラフ・ハベルのベンチ」 だからだ。ワシントン、ダブリン、バルセロナ、アテネ、ブリュッセル、広島など、すでに世界中の多くの都市に設置されているこの「ヴァーツラフ・ハベル・ベンチ」は、12月20日にパリで正式に発足した。
このベンチは、ヴァーツラフ・ハヴェルへのオマージュであり、象徴的な芸術作品である。チェコの劇作家であり政治家であったヴァーツラフ・ハヴェル(1936-2011)は、ヨーロッパの歴史に紛れもない足跡を残した。1989年にチェコスロバキアの共産主義政権に終止符を打ち、 「ビロード革命」の立役者の一人とされる。その後、1989年から1992年までチェコ・スロバキア連邦共和国大統領、1993年から2003年までチェコ共和国大統領を務めた。
パリにあるこの 「ヴァーツラフ・ハヴェル・ベンチ」は、「対話と民主主義への開放」を象徴するシンプルなデザインだとパリ市は説明する。チェコの建築家Bořek Šípekによってデザインされたベンチには、通行人がフランス語とチェコ語でヴァーツラフ・ハベルのモットー「真実と愛は嘘と憎しみに勝たなければならない」を読むことができる。
パリとイル・ド・フランス地方を芸術的に散策するための野外展覧会
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