パリの地下鉄には現在26の高架駅がある。これらの駅は乗客に人気があり、首都を別の視点から眺めることができるが、RATPは、空中メトロの建設は「セーヌ川の下を通ることの難しさと、パリの駅の線路を横断することの制約に関連している」と指摘している。
高架駅があるパリの地下鉄6路線(1、2、5、6、8、13号線)のうち、高架橋があるのは3路線だけで、最も象徴的なのは2号線と6号線である。将来的には、グラン・パリ・エクスプレスの 17番線と18番線、セーヌ・サン・ドニのロズニー・ボワ・ペリエまで延伸予定の 11番線の 2路線も高架橋が設置される予定だ。
地下鉄11号線:6月13日(木)に延伸工事が開通
パリの地下鉄11号線が東のロズニー・スー・ボワまで延長される。セーヌ・サン・ドニの新しい終着駅を含む6つの新駅は、2024年6月13日(木)から最初の乗客を迎える予定だ。 [続きを読む]
この有名な茶色の地下鉄路線は、間もなく長さ600メートル、幅8メートル以上の高架橋が完成する。ちなみに、6号線のパッシー高架橋の長さは237メートルである。
高架橋の中央には、有名なコートー・ボークレール空中駅が設置される。この駅はロズニー・スー・ボワ市とノワジー・ル・セック市の境に位置し、ドムス・ショッピングセンターとギヨーム公園を結ぶ。
RATPの プレスリリースによると、11号線延伸のための高架橋は 「モントルイユ台地とロズニー平野の間の困難な地形を克服するため」に建設される。具体的には、この高架橋はギヨーム公園(Parc des Guillaumes)の脇を通り、「A3/A86スリップロードで終点となり、延長ルートは再び地下に潜る」。
建築家マルク・ミムラムの設計によるこの高架橋は、「現代のシンボル」となることを意図している。20世紀初頭の地下鉄高架橋の建築コードを再解釈することで、11号線の高架橋は 「流動的で、すっきりとしたエレガントなデザイン」を特徴とする、とパリ交通公団は述べている。
コトー・ボークレール駅に関しては、「ホームの上に天蓋を形成するガラス壁」で頭上に建設されるホームの高さは約8メートルとなる。
ちなみに、シャトレ駅からコトー・ボークレール駅までの所要時間は、現在の55分からわずか23分になる。