過去を一掃したレストラン「デルスー」は、美と良質な食材を愛するアメリカ生まれのシェフ、アレクサンダー・サウスワードとともに、その歴史に新たなページを刻む。パリの美食家たちに長く愛されてきたこのレストランを引き継ぐためにフランスにやってきたアレキサンダー・サウスワードは、見事にかつての栄光を取り戻すことに成功した。
過去を無視するのも一つの手だが、この店の柱の一人、マレ地区のシェリー・バット ・バーやチナスキ・レストランの経営者でもあるアマウリー・ギュイヨを維持するのもまた一つの手だ。ミクソロジストとして修業を積んだ彼は、デルスーの2つの側面のうちの1つ、カクテルを背負っている。
4コース(65ユーロ、ペアリング付き95ユーロ)、6コース(95ユーロ、ペアリング付き135ユーロ)、7コース(110ユーロ、ペアリング付き155ユーロ)のガストロノミックな テイスティングメニューを支えるのは、競争力のあるペアリングだ。
コンクリート打ちっぱなしの床、老朽化した壁、インダストリアルな内装、夜は控えめな照明、長いカウンターの後ろから見下ろすオープンキッチンなど、ラフでレディな店内で楽しむ選りすぐりの料理だ。そして、不揃いのグラスと皿には、いつも小さなロックの雰囲気が漂っている。
お皿の上にもグラスの中にも、見事なビストロノミック、いやガストロノミック・レシピが並んでいる。メニューは以下から。
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Tartelette girolles, sweet and sour shallots, smoked walnuts
Camargue oyster, snacked wagyu beef entrecôte, dill oil
Matured sea bass, seaweed beurre blanc .
アクアビット・カクテル、梅酒、白ブドウ
ビーツのモミ酢ロースト、スモークハドッククリーム、カブと大根のサラダ、ローリエオイル
ジン、胡椒、ビール、フィノシェリーのカクテル
和牛のアントルコート、スパイシーな和牛のスープ、シャキシャキの季節の野菜、栗のオイル添え
カルヴァドス、ココナッツ、タイム、ヴェルジュース、ギリシャヨーグルトのカクテル
イカのバーベキュー、ベアルネーズソース、松ヤリイカのバターロースト、イカの触手のコンディメント、ラディッキオ
松ヤリイカのロワイヤル、マッシュルームのジュ、ローストガーリックのエマルジョン
焼酎カクテル、日本酒、オレンジ、ゴマ油
蒸しスズキ、ラベッジピューレ、平豆、ローストレモンのコンディメント、フィッシュストックソース、フェンネルフラワー
ウォッカカクテル、マデイラ、トマト、コリアンダー/チリシロップ
和牛テンダーロインのバーベキュー、セロリアックのヴルーテ、レッドキャベツの酢漬け、ホースラディッシュのエマルジョン、胡椒風味のビーフソース
スコッチ、オレンジ、ポートワイン、ベルモットのカクテル
デザートは、カリンのコンポート、レモンバーム風味のカリンのポシェ、リコッタのホイップ、チュイルとそば粉のパフ、マンダリンアイスクリーム、マンダリンナージュとオリーブオイル添え、ラム、ピノー・デ・シャラント、ピーチ、ジャマイカベリー、ピーナッツで作った最後のカクテルと同様、想像していただくしかない。
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デルスーはこれまで以上に復活した。