2023年8月初旬、パリに日本料理専門店がオープンした。その名も「iRASSHAi」。800m²を超える広さを誇るこのコンセプト・ストアは、気品あふれる商取引市場を見下ろすテラスを備え、さまざまなエリアで日本の食文化を紹介している。
もちろん、日出ずる国の料理に特化したこの新しいパリのグルメスポットの中心である食料品コーナーもある。ソース、漬物、麺類、ラーメン、海苔、甘い調味料、小袋やバラ入りの米、辛い調味料、自家製味噌、イワシのマリネ、サーモンの刺身、菜園では日本のナスやその他の野菜など、日本から直輸入された商品が並んでいる。
そこからほど近いところにある「ロトンド」と呼ばれる丸い部屋には、ポテトチップス、ポッキー、有名な日本のビスケット、ラムネ(コルクのような役割をするガラス玉で密閉された独特のボトルで知られるソフトドリンク)など、スナック菓子や カワイイジャンクフードが並んでいる。要するに、これらは通好みの商品であり、初心者や好奇心旺盛な人にとっては素晴らしい発見なのだ。
それぞれの商品には、それが何であるかを説明するラベルが貼られているからだ。 レシピやヒントも店内やiRAISSHAiのウェブサイトに掲載されているので、料理初心者の方でも安心だ。コンセプトストアのもうひとつの目玉は?スタジオでの出張料理教室だ!
iRAISSHAiで使用されている食器類も展示されている。
ツアーは カフェ・キサテンへと続く。煎茶、ほうじ茶、玄米茶、アイスティー、インフュージョン、ラテ(抹茶ラテ、ほうじ茶ラテ)、クラシック・コーヒーなど、温かい飲み物や冷たい飲み物を飲みながら一日を始めるのに最適な場所だ。すぐ向かいのiRAISSHAiでは、サーモンおにぎりととりかつサンドの テイクアウト・カウンターがある。夜になると、 カフェ・キサテンからサカバ・バーに変わり、アルコールあり・なしのジャパニーズ・カクテルや、MOFクリストフ・ダヴォワーヌがセレクトした日本酒が楽しめる。
お腹を満たすには、ランチからディナーまでノンストップで営業している 食堂へどうぞ。メニューは?山崎千尋シェフが解釈する、人気の名物料理を中心とした本格的なモダン日本料理。照り焼きチキンやサーモンを使った「定食 」や、肉や野菜を甘辛いソースで包んでご飯や麺と一緒に食べる「カレーライス」はいかがだろう。カンティーヌ食堂では、そばと抹茶を使ったオリジナルの「抹茶そば 」も提供している!
最後に、iRAISSHAiの地下にあるビストロノミック・レストラン「枇杷」を紹介しよう。親しみやすく洗練された空間を目指すこの店では、東京の居酒屋の純粋な伝統に基づき、山崎千裕シェフが再び考案した料理が提供される。
日本料理と味のファンを魅了すること間違いなしのこの新店舗を手がけたのは、グザヴィエ・マルシャン(日本に6年間在住)とティエリー・メインサン(旅行会社ジャパン・エクスペリエンス社長)。2人の起業家は共に、リラックスした雰囲気とコンテンポラリーな雰囲気を併せ持つ店を作りたいと考え、日本について知っていることやパリにはないものを反映させた。内装に関しては、グザヴィエとティエリーは日仏のデュオ、ユーゴ・ハースと 木下裕介の協力を得て、現代日本のデザインコードを反映した素材を考案した。
今すぐiRAISSHAiに足を運び、あらゆる形の日本料理が自慢のこのコンセプト・ストアを発見しよう!