筑田 一馬 氏によるレストラン「ナロ」とその美味しいメニューをご存知だろうか?あるいは、バイヨットと 網津聡シェフによるジューシーな料理に魅了されたことがあるだろうか?もしあなたが首都のこの2つのグルメスポットをご存知なら、ラッキーです。カリーチェがラテン・クォーターに店を構えたのですから!
Calice(カリス)」とは、5区と6区にそれぞれある「Narro(ナロ)」と「 Baillotte(バイヨット)」のオーナーが手がける新しい住所の名前である。 2024年1月18日にオープンした「 カリーチェ」は、ジュリアン・アラン率いるチームが首都の中心部に留まることを選択し、ナロから徒歩10分の5区バゼイユ通りに店を構えた。
では、カリスのドアをくぐると何が待っているのだろう?パリで3軒目となるこの新しい店では、オーナーは今回、2つの異なる雰囲気を組み合わせたコンセプトを掲げている。ランチタイムには 、ナロとバイヨットの美食精神を受け継いだトップクラスの料理を提供。夜はまた違った雰囲気で、ワインバーや小皿料理をシェアして楽しむことができる。ガラス屋根とイタリア産花崗岩のカウンターを備えた120m²の気品ある空間です。
トーマス ・ルグラン・ソムリエがセレクトしたナチュラル、オーガニック、ビオディナミのワインを試飲できる。今のところ、メニューには約100種類のワインがある。気さくなウェイターのテオが保証してくれたように、この品揃えは月日とともに増え、グラン・クリュも増える予定だ。
料理面では、Narroのシェフであり、現在はCaliceの共同経営者兼総料理長である筑田一馬が夢見る美味しい料理の提案で 、 Caliceは私たちの舌をうならせる。そしてこの新しい冒険のために、日本生まれのシェフは一人ではなく、ロンドンから戻ったばかりの若いシェフ、ルイ・フェディドがサポートしている。
私たちは幸運にも、ランチを食べながら筑田と ルイの料理を発見し、味わうことができた。しかも、若くダイナミックなチームが忙しく働くオープンキッチンの息を呑むような眺めを楽しむことができた。ランチタイムのメニューは?前菜3品、メイン3品、デザート3品。まずは、燻製したブリのグラブラックスから。日本酒の出汁、麹玉ねぎ、柑橘類、冬大根で昇華させている。カズマのクリエイティビティを発見する絶好の手始めだ。反対側には、発酵させたリンゴ、モン・ドールのサイフォン、カリカリのパン粉を添えた牛肉のタルタル。
燻製リコッタをたっぷりとのせ、パセリのクリスプ、マッシュルームのエマルジョン、黒ニンニクとピーナッツを添えたジューシーなアニョロッティ・パスタと、素晴らしいオレンジ・ガストリック・ソースで昇華させた、サルシフィ、エルサレム・アーティチョーク、焦がしたブラッド・オレンジを添えた柔らかな 鴨のフィレで、カリーチェの料理体験は続く。一口目から私たちの舌を魅了するだけでなく、これらの皿は完璧に盛りつけられている。
カリーチェのデザートは、パティシエのルイが考案したもの。メニューにある3つのデザートのうちの1つをぜひ試してほしい。ココア好きなら、ココナッツ・アイスクリームとココナッツの削り節、トーストしたココア、オリーブオイルをかけた、とびきりおいしいホット・チョコレート・ムースをどうぞ。死ぬほどおいしい!
フルーツがお好きなら、ライチのマスカルポーネクリーム、フランボワーズのソルベ、バラのエマルジョンを添えた 赤い果実のヴァシュランに誘惑されてみては。メニューは季節やシェフの気まぐれによって定期的に変わる。定期的にカリーチェを訪れ、新しい料理を試してみるのもいいだろう!
夜はまた雰囲気が変わり、筑田一馬氏によるフレンチスタイルのタパスが登場する。ランチタイムと同様、フランスの超高級食材(ユグナンの肉屋、オストレンの魚介類、ル・ノワール・ド・ビゴールの生ハムなど)に重点を置き、日本料理も取り入れて、私たちを旅へと誘う。
例えば、仔牛のタルタル・オ・クトー、オーガニックのパーフェクト・エッグ、カリフラワー、ピクルス、コリアンダー添え、 アイスランド産ウニのジューシーな一皿(試食させてもらった)、ジンジャー・キャロット・クリーム添え、ブリオッシュのチュイル、海苔添え、ベルガモット・エマルジョンなど、備長炭で焼いたかぼちゃのニョッキや、トリュフ出汁の自家製ラーメン、キャラメリゼした豚バラ肉、カリカリ野菜と柚子のコンディメント、サイダーキャラメルでグラッセしたホタテ、バニラ風味のエルサレム産アーティチョークのクリーム添えも忘れてはならない。
要するに、美食家たちに占拠される前に、一刻も早く発見しておきたい料理の住所なのだ!