12区にあるレストラン「テーブル」でミシュラン2つ星を 獲得してからわずか数ヶ月後、シェフのブルーノ・ヴェルジュスはオーナーのマルセル・ベンハムーとともに新しいビストロノミック・プロジェクトを発表する。
コンロの後ろには、ブルーノ・ヴェルジュスが信頼を寄せる エグゼクティブ・シェフのクリスティアン・ストラダイオリと、彼の弟でパティシエのケビン・ストラダイオリがいる。地中海料理にビストロノミックなアクセントを加えた、家族的な雰囲気の店だ。
地中海を旅するように、カヴァリエリのメニューにはスペインからイタリア、 南フランスを経て、 太陽の光を浴びた料理が並ぶ。しかし、ミシュランの星を獲得したシェフが最もインスピレーションを得るのはギリシャであり、それは季節によって変化する。
正直言って、メニューにサインするだけのフロントマン・シェフへの不安が頭をよぎった。というのも、ヴェルジュス・シェフは、クリスティアン・ストラダイオリ・シェフのテクニックによって、彼が発掘した最高級の食材を皿の中心に据え、真に 色彩豊かな旅を提供しているからだ。
サントーナ産の18ヶ月塩漬け熟成アンチョビ(12ユーロ)、カプリチョ産の牛肉セシーナ(22ユーロ)、超熟カラマタ・オリーブ(9ユーロ)、ほとんどスモークされていない半熟イワシ(18ユーロ)、ハウス産のタラマ(シンプルで美しい)。カヴァリエリのカクテル(ジン、ホワイトマティーニ、サンジェルマン、ライム、パイナップルジュース、17ユーロ)は爽快なお供だ。
ランチは 最高級の肉と魚が続く:マグロの赤身をペッパーステーキのように焼いたもの(34ユーロ)、子羊を野生のハーブとオリーブで巻いて忍耐でローストしたもの(36ユーロ)、モルモットをニンニクと新鮮なローズマリーでローストしたもの(29ユーロ)、ガリシア牛のリブ(58ユーロ)...。最終的に私たちは、繊細な味付けの 仔牛のタルタルと、ココナッツ豆と日向野菜を添えた繊細な本日の魚のグリルに、極上のソース・ヴィエルジュをかけたものを選んだ。
パティシエのケビン・ストラダイオリによる独創的なデザートを食べるスペースがなくなってしまったのは残念だ。リノーザ産ケッパーを使ったティラミス(18ユーロ)と、スイートチリクリームと砂糖漬けオリーブを添えたチョコレートムース(14ユーロ)は、いつか必ず試してみたい!