アール・エ・メティエ、特にダットシャ・レストランは、少し前に改装され、この1年間はシェフのバティスト・トゥルーデルを迎えて いた。バティスト・トゥルーデルは、2020年にこのレストランをオープンしたトップシェフのアレクシア・デュシェーヌと、数ヶ月間ダットシャで小皿料理を披露したヴァンサン・ベッシーとジョアン・ダシルヴァのコンビの後を引き継いだ。
1階はビストロノミック・レストラン、地下は隠れ家バー「スプートニク」を併設するナイトクラブとなっている。 リリック劇場の目と鼻の先に位置するDatshaは、ゲストに完璧な料理と感覚を提供するつもりだ。その賭けは当たったのだろうか?
バティスト・トゥルーデルは、アミューズ・ブーシュ2品、前菜4品、メインディッシュ5品(うち1品は2人でシェア可能)、デザート2品という、よりクラシックなメニューに戻した。しかし、シェフの料理は、モルドゥ・サン・ジェルマンなど、シェフが以前勤めていた店でも常にそうであったように、実験的、特異、創造的である。
そして、建築家スヴェティスラフ・エクメシッチによって入念に装飾され、高い天井、天から降り注ぐような豪華な植物、 工業用のガラス屋根、いい匂いを放つ大きなオープンキッチンなど、一風変わった料理がショーケースとして機能するような場所ほど、一風変わった場所はない。Datshaにはそのすべてがあり、料理も同様に魅力的だ。
シェフのシグネチャーメニューのひとつであるフラットブレッド(15ユーロ)や、 骨髄の骨(20ユーロ)は、ザジキと揚げたエシャロットで繊細なスパイスを効かせ、脂肪と骨髄の柔らかさをほぐしている。 伝統的なパテ・アン・クルートをフランス風にアレンジしたコック・アン・ヴァン(18ユーロ)、XOソースと生クリームを添えたラングスティーヌ(24ユーロ)も独創的だ。
次は、 オレンジとサフランのソースを添えた 子羊の鞍(40ユーロ)と、シェフの初恋の味である海と陸を融合させたブラッド・ソーセージ(34ユーロ)、イカ、マッシュルーム、チキンのエマルジョン添え。ホール(9ユーロ)でノルマンディーへの小旅行を楽しんだら、甘いメニューに移ろう。
洋ナシ、シソ、ヘーゼルナッツをベースにした作品(12ユーロ)や、焦がしたホワイトチョコレートとラム酒を添えたカリカリの猫の舌(12ユーロ)など、デザートも 同様の成功を収めている。砂糖控えめで、食感、温度、風味、絶妙な組み合わせが繊細な仕上がりを生み出す、時代にマッチしたデザートである。料理は決して安くはないが、Datshaの体験は間違いなく気晴らしをする価値がある。
ディナーが終わっても、体験はまだ終わらない。階段を下りると、レストランの地下に 宇宙的な外観の隠れ家バー「スプートニク 」がある!ロシアの宇宙征服にちなんだ内装とデザインで、中心には回転する軌道の彫刻がある。
夜通し、ミクソロジストのジョン・ルノアと ディラン・カヴァックが作った カクテルを楽しむことができる。サウンドトラックは専属DJが毎晩ミックスし、来場者を楽しませてくれる。Datshaでの ディナーの前のアペリティフに、あるいは食後に、 夜を延長するのに欠かせない!
所在地
ダットシャ・アンダーグラウンド
57 Rue des Gravilliers
75003 Paris 3
アクセス
アーツ・エ・メティエ(3行目と11行目)
公式サイト
datshaunderground.com
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レストランは火曜日から土曜日の19時から23時まで営業。
バーの営業時間は水曜日から土曜日の19時から深夜2時まで。