私たちは、手ごろな値段で美味しく、冬を快適に過ごせるレストランを探したかった。これらの条件をすべて満たしてくれるのが、 サン・マルタン運河沿いに最近オープンしたブラッスリー・ヴァルマだ。
故アクア・エ・ファリーナに代わってオープンしたこのプロヴァンス風レストランは、ラベンダーとガリーグの香りが漂う。このレストランは、エティエンヌ・フェレイラとクエンティン・レスキュールが経営しており、彼らはこのレストランが料理界への初進出である!
レバノン料理やイスラエル料理を特徴とする地中海レストランのトレンドに追随するのではなく、2人のパートナーは、ニースからマルセイユまで、南仏の特産品に敬意を表することを好んだ。前者はジョエル・ロブションとアクラメ・ベナラルに、後者はフレデリック・アントンとセドリック・グローレに師事したエティエンヌとカンタンは、パニース、ドーヴ・プロヴァンサル、その他の小さな詰め物料理など、最も純粋な伝統に則った 南フランス料理を誇りとしている。
ランチメニューは22ユーロ(前菜/メイン、メイン/デザート)、27ユーロ(前菜/メイン/デザート)と、心温まる価格設定。破格だ。特に、アラカルトのメニューと比べても、提供される料理は見劣りしない。実際、アラカルトメニューの前菜やメインコースの多くは、これらのメニューに載っている!
というわけで、この値段でこの騒ぎは一体何なのかを知るために、 ランチメニューのフルコースだけを選んでみた。燻製グアンチャーレ、ホースラディッシュ、ミントのコンディメントを添えたネギ(13ユーロ)と、濃厚なトマトソースに浸し、細かくすりおろしたチーズをたっぷりかけたプロヴァンス風ドーベ(自家製、7ユーロ)の大きなアランチーニは、すでに必食だ。
一方は、とろけるようなビーフバーガーで、自家製バンズと大きなポム・グルネイユが添えられている。
このフォカッチャも自家製で直火焼き。グラスには高級ワイン(プロヴァンス産とコルシカ産)と シグネチャー・カクテル (La Cigale;ピスコ、タイム・リキュール、グレープフルーツ・リキュール、レモン;12ユーロ)が注がれ、デザートを待つ。
ローストしたパイナップルとフロマージュブランのムース、シンプルで型にはまらない レモンタルトなど、どちらも巧みな組み合わせとディテールに満ちた、まさにシェフのデザートだ。
ブラッスリー・ヴァルマは、広くて明るい店内でも、屋外のテラス席 でも、一日 中楽しめる素敵なレストランだ。週末にはブランチも楽しめる。私たちは間違いなく戻ってくるだろう。